- 適切な仮説を立てることができず、検証ができない
- 仮説検証に必要なデータが取れない
- 仮説検証に時間がかかるため、もっと効率の良い方法を知りたい
以上の悩みをお持ちではないでしょうか。
そんな悩みを解決するために
この記事では、仮説検証力を高めるポイントとフレームワークを紹介します。
この記事を読むことで、
- 課題や問題に対して正確な理解を得ることができ、問題解決能力が向上する
- 正確な情報を得ることができ、リスクを軽減や信頼性の向上になる
- 新たな知見や発見が得ることができ、新たなビジネスチャンスや成果の創出につながる
以上のメリットがあります。
それでは、どうぞ!!
なお、仮説思考の全体を知りたいという方は、こちらの記事が参考になります。
良い仮説検証とは?
調査する対象・目的・方法が明確である
仮説検証をする前に、
- 調査する対象
- 調査する目的
- 調査する方法
を明確にしましょう。
こちらを明確にしておかないと、
- どこから必要なデータや情報を収集して良いのかわからなくなる
- どんなデータや情報を収集すれば、説得力のある仮説検証ができるのかわからなくなる
- 収集したデータや情報を、どう解釈すれば仮説検証につながるかわからなくなる
以上のように、仮説検証につまづいてしまいます。
仮説検証が完了するまでの道筋が明確である
仮説検証が完了するまでの道筋を明確にしましょう。
明確な道筋があれば、仮説検証を正確かつ迅速に実施することができます。
また、全体を通して道筋を見ることで、間違った仮説検証方法を見直すこともできます。
検証結果が適切に評価されている
検証結果を適切に評価しましょう。
適切に評価された検証結果とは、
- 仮説が正しいと証明するの根拠が事実に基づく
- 客観的に説明できる
- 論理的な矛盾がない
以上を指します。
適切に評価された検証結果は、
- 問題解決のために意思決定をした根拠
- 施策がどのくらい改善効果をもたらすかの指標
- 今後の施策の効果を予測するための材料
- さらなる仮説を立てるための材料
に活用できます。
効果的な仮説検証を行うための方法
仮説を明確にする
仮説を明確にし、検証したい現象や関係性を具体的に示しましょう。
仮説が曖昧だと、検証のための方法が定まらず、研究が進められません。
適切な調査・分析方法を選択する
適切な調査・分析方法を選択しましょう。
研究の対象や目的、仮説に応じて、最適な選択が求められます。
どのくらいのサンプルが必要なのかを決める
サンプルサイズを適切に決定しましょう。
サンプルサイズが小さいと、集めたデータから仮説を検証することが困難になります。
逆に、サンプルサイズが大きすぎると、データ収集に時間やコストがかかってしまうことがあります。
データの正確性と信頼性を検討する
データの正確性と信頼性を検討しましょう。
データの正確性と信頼性が確保できないと、検証対象の仮説自体の正確性と信頼性も確保できなくなるからです。
データの正確性と信頼性を確保するには、データの収集方法や分析方法について、注意深く検討する必要があります。
調査・分析結果を適切に解釈し、仮説検証につなげる
調査・分析結果を適切に解釈し、仮説検証につなげましょう。
どんなに素晴らしい調査・分析結果が得られたとしても、それが仮説検証の根拠につながらなければ、意味がありません。
仮説検証の根拠につなげるためには、前に紹介しましたが、仮説の明確化が何より重要です。
仮説検証のフレームワーク
PDCA
PDCAは、Plan(計画)-Do(実行)-Check(評価)-Action(改善)のそれぞれのアルファベットの頭文字をつなげた言葉で、仮説検証していくためのフレームワークです。
PDCAサイクルを繰り返すことで、仮説検証の精度ことができます。
P(plan):計画
P(plan):計画は、仮説検証の目的や目標を設定し、目的・目標に合わせた具体的な計画を立てます。
仮説検証の目的や目標は
- 何を調査するのか
- なぜ調査するのか
- どのくらい調査するのか
- どういう方法で調査するのか
を、指します。
計画する際、改善の範囲、必要なデータの収集方法、分析手法、調査にかける期間、担当者、リソースの確保、具体的なの実行方法などを考慮します。
D(do):実行
D(do):実行は、立てた計画に基づいて、仮説検証を実施します。
この際には、仮説検証に必要なデータが正確に収集できるように、計画通りに行動することが重要です。
C(check):評価
C(check):評価は、実行でアウトプットした内容を考察し、仮説が成立しているかどうかを判断します。
具体的には
- 調査結果から、 どの仮説がどのように証明できたのか
- 仮説とずれている点とずれている原因
を判断します。
A(action):改善
A(action):改善は、評価で分析した結果をフィードバックします。
仮説が成立していた場合には、その仮説をもとに、課題や問題を解決するための具体的なアクションプランを立てます。
仮説が成立していなかった場合には、成立しなかった原因を特定し、さらなる仮説を立て再度PDCAサイクルを回していきます。
ストーリーボード
仮説検証する対象が抽象的の場合、ストーリーボードを活用してみてはいかがでしょうか。
ストーリーボードとは、ストーリーの各コマをイラストと注釈文で表現するフレームワークです。
文章やテキストでは伝わりにくいイメージを共有する時に有効です。
- 仮説検証する項目をイラストとイラストの注釈文で表現する
- 各イラストの順番・関係性を矢印で図示する
- 順番・関係性で、各イラストを並べ替える
- 全体を見通して、一貫したストーリーになっていることを確認する
の手順でストーリーボードを作成すると、仮説検証をイメージしやすくなります。
逆説による矛盾点の発見
仮説が正しいことを検証するのが難しい場合、逆に仮説が正しくないと仮定することで発生する矛盾点を発見する観点から、仮説検証してみてはいかがでしょうか。
具体的には
- 確固たる事実で証明された結論Qと、結論Qから導き出された仮説Aがあったとします
- 結論Qが正しいとしたら、仮説Aが正しいことを証明したいのならば
- 仮説Aが正しくないとしたら、結論Qに矛盾点が発生することを見つける
- それによって、仮説Aが正しい事が実証される
これは、必要十分条件1必要十分条件とは、ある事柄が成り立つために必要な条件と、その条件が満たされることで十分に成り立つことを示す論理的な関係を表す言葉の考え方に近いです。
仮説検証するために、押さえておきたいポイント
仮説検証にあたって、押さえておきたいポイントを紹介します。
仮説検証するための根拠は事実をベースとする
仮説検証においては、事実に基づいた根拠をもとに、結果の予測を行い、それらを実際の観察や実験によって確認することが重要です。
事実に基づかない仮説検証は、正確な結果を得ることができず、結果的に誤った結論を導いてしまう可能性があります。
例えば、ある商品の売り上げを上げるためには、その商品のパッケージデザインを変更する必要があるという仮説を立てました。
その仮説を検証するためには、消費者の意見調査や実際に変更されたパッケージデザインについての売り上げのデータなど、具体的な事実を収集し、それらをもとに結果の予測を行う必要があります。
検証が終わる合図を決めておき、情報の集めすぎを防ぐ
仮説検証においては、必要な情報を収集し、結果を確認するために検証を行いますが、情報の収集に時間をかけすぎると、
- 余分な情報収集に時間をかけてしまう
- 情報があふれかえり整理に戸惑う
- 情報収集が目的になってしまい、論点がずれてしまう
以上のようなデメリットがありますので、注意しましょう。
そのため、情報の収集を終了するための合図を決めておくことが重要です。
合図としては、
- 事前に設定した情報の収集目標が達成された
- 予定した期間が経過した
- 事前に決めた収集量に到達した
ことなどがあげられます。
合図を決めることで、情報の収集を過剰に行うことを防止し、検証の進捗状況を把握し、計画通りに進めることができます。
回転率とスピードを重視する
仮説検証においては、回転率とスピードを重視し、素早く結論を出すことが求められます。
回転率とは、単位時間あたりにどれだけの情報を収集できるかを表します。
回転率が高いと、より多くの情報を収集し、その情報をもとに迅速な意思決定ができるようになります。
スピードとは、情報の収集から分析、判断、行動に至るまでのプロセスを短縮することを指します。
回転率とスピードを重視した仮説検証を進めるためには
- 仮説を立てる
- 仮説が正しいことを検証する
- 検証結果により、仮説が正しければ、仮説検証終了
- 検証結果により、仮説が間違っていれば、間違っている原因を追究する
- 追求した原因をフィードバックして、さらなる仮説を立てる
この一連のプロセスを何度も繰り返し、仮説検証を行いましょう。
また仮説検証において大事なことは、仮説の正しさを証明するための根拠集めに、完璧を追求しないことです。
完璧を追求すると、それなりの時間と労力を要します。
及第点の仮説の正しさが証明されれば、次に進み、回転率とスピードを意識しながら軽快に作業を進めましょう。
また、ある仮説の検証で調べたことが、別の仮説の検証に役に立つなんてこともあります。
仮説検証に行き詰ったら、人に頼る
仮説検証に行き詰った場合、他の人に相談することはとても有益です。
他の人に相談することで、
- 他の人が理解できるように説明する過程で、自分自身の考えが整理される
- 他の人と協力により、より多様なアイデアを生み出すことができる
以上のメリットがあります。
自分ひとりでは到達できないような結論でも、他人の意見を取り入れることで到達できる可能性はぐんと上がります。
また、自分のこだわりや偏見を見直すことができ、より客観的な仮説検証ができます。
まとめ
この記事では、仮説検証力を高めるポイントとフレームワークを紹介しました。
この記事全体をまとめますと、
効果的な仮説検証を進めるためには
- 調査する対象・目的・方法が明確である
- 仮説検証が完了するまでの道筋が明確である
- 検証結果が適切に評価されている
- 仮説を明確にする
- 適切な調査・分析方法を選択する
- どのくらいのサンプルが必要なのかを決める
- データの正確性と信頼性を検討する
- 調査・分析結果を適切に解釈し、仮説検証につなげる
以上が大切です。
仮説検証に使えるフレームとして
- PDCA
- ストーリーボード
- 逆説による矛盾点の発見
以上を紹介しました。
仮説検証を進める上での押さえるべき点として
- 仮説検証するための根拠は事実をベースとする
- 検証が終わる合図を決めておき、情報の集めすぎを防ぐ
- 回転率とスピードを重視する
- 仮説検証に行き詰ったら、人に頼る
以上を紹介しました。
この記事が少しでも役に立てたら幸いです。
それでは、良い学びを求めるあなたを応援します!!
頑張ってください。
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